石山寺 いしやまでら 石山秋月 いしやましゅうげつ

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近江八景 石山秋月 北尾政美

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近江八景 石山秋月 広重

いしやまでら(石山寺

滋賀県石山村にある名刹真言宗天平勝宝年中僧良弁創建、寺域九六四八坪、本堂(藤原時代)、多宝塔(鎌倉時代)、東大門、鐘楼等は特別保護建造物、その他石山寺縁起絵巻をはじめ国宝の古写経など多く聖徳太子の持仏といはれる二臂如意輪観世音を本尊とし、西国巡礼第十三番の札所である、承暦二年焼失したが建久二年再建し、爾来淀君が修理を加へたといふ、源氏の間は寛弘年中、紫式部がこの寺にあつて源氏物語を執筆した所と伝へられる、『石山秋月』として近江八景の一に撰ばれる月の名所である。

都にも人や待つらん石山の嶺にのこれる秋の夜の月  藤原長能

 

『東洋画題綜覧』金井紫雲 

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紫式部石山寺観月 広重

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 近江八景全図 石山より見る 広重

石山寺 いしやまでら

一条帝のころ、大斎院とよばれた選子内親王村上天皇第十皇女)より、上東門院彰子中宮に、何かめずらしい草子はございませんか、と尋ねた。そこで中宮は式部に『宇津保物語』『竹取物語』のような古物語は目馴れたものゆえ、新しく作って奉るように仰せられ、紫式部は、石山寺に参籠して物語生成を祈った。折しも八月十五夜の月が琵琶湖に映って、物語執筆の風情が心に浮かび、仏前の大般若経の料紙を申し請けて「今夜は十五夜なりけり」と須磨の巻を書き始める。のちに色恋の物語を記したゆえに罪障懺悔のため、般若経を自ら書いて奉納し、物語を創作した源氏の間とともに、現在の寺にある。(『河海抄』『石山寺縁起』『源氏大鏡』)。もちろんここには石山寺の観音霊験譚の喧伝がある。紫式部仏道に背く光源氏の色恋物語を書いたので、死後に、その仏罰によって地獄に堕ちかねないゆえ、般若経を奉納させたという、中世仏教的な教理と、それに対する救済をともなっている。

 

『日本伝奇伝説大辞典』角川書店 1986

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近江八景之内 石山秋月 鈴木春信

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近江八景 石山秋月 鈴木春信

石山や鳰のうみてる月かけはあかしもすまも外ならぬかは